犬の高齢化について ~平均寿命が伸びるにつれて~
犬の平均寿命は現在のところ14.65歳だと言われています。大型犬は寿命が短く10歳ぐらいで亡くなる子もいますが、小型犬では20歳を超える子もいます。犬の平均寿命は年々伸びる傾向にあり、30年前に比べると倍近くになっています。
これは医療の進歩、ドッグフードの定着と改善による恩恵であり、愛犬と過ごせる時間が長くなる事は大変喜ばしい事だと思います。ですがその反面、犬の高齢化により介護が必要となるケースも多くあります。
最近では老犬ホームというものも出来てきています。犬が寝たきりになり、つきっきりの介護が必要となる事もあるからです。テレビでもそういったものを取り上げられる事が増えましたね。なぜ最近になって犬の介護に関心が高まっているかというと、それは犬の寿命が伸びてきたからに他なりません。昔の犬は認知症や足腰が弱り立てなくなる前に死んでいました。
犬の介護は本当に大変です。自力で排泄できずに吠える子もいました。夜中に身体を起こしてあげておしっこが出るまで見守り、なんとかおしっこが出たから寝かせてあげたらまた吠えて、次は何を要求しているか分からずお手上げ、なんて事もありました。逆に元気すぎて一晩中サークルの中で走り回っている子もいます。壁にがんがんぶつかりながら・・・。
どの様に年老いていくかなんて誰にもわかりません。人間だってそうです。認知症になりたい思う人はいませんよね。大切な家族なんですから、どれほど手がかかっても責任をもって最期までお世話してほしいと思います。どうしても難しい場合は前述の老犬ホームだって選択肢の一つです。別に犬を捨てるわけではありません。人間だって老人ホームに入りますからね。
仔犬の期間なんてあっという間に終わります。長い成犬の期間があり、やがて老犬へなります。それは全て同じ犬で、その子の人生です。コロナ禍によるペットブームは落ち着いてきたと思いますが、これから犬を飼う人は責任の重要性をしっかり受け入れて頂ければと思います。