愛犬の耳が遠くなったら注意するべき事
犬も人間と一緒で、年齢を重ねる事で耳が遠くなります。当店では老犬のトリミングを受け付けているので、耳が遠い、聴こえていないという子はたくさん見てきました。残念ながら聴力を戻す方法はありません。早い段階から難聴に気づいてあげて、わんちゃんの生活をサポートしてあげましょう。
耳が聴こえているかどうかについては、名前を呼んでも反応しない、チャイムの音に反応しない、寝たらなかなか起きないなどで確認する事が出来ます。
もし耳が聴こえていないのであれば、飼い主さんとしては注意するポイントがあります。
まずお散歩の時は車の音が聴こえていないので、急に飛び出して事故に遭う危険があります。伸縮式のリードはやめておいた方がいいでしょう。若い頃の様な感覚は切り替え、飼い主様がまず危険を察知してわんちゃんをコントロールしてあげてください。
次に、わんちゃんは若い頃は耳がいいので後ろから誰か近づけば気づきますが、老犬の場合はそうはいきません。わんちゃんにとっては予想だにしないところから誰かが現れるので、パニック状態になって吠えたり噛んだりという事もありえます。わんちゃんに近づく時はまずわんちゃんの視界に入る様にしましょう。
耳の聴こえないわんちゃんは、臭いや視力だけを頼りにして生活しています。ですのでわんちゃんを安心させてあげる為にも、飼い主さんはボディランゲージ等の体を使った表現でわんちゃんとのコミュニケーションを図る様にしましょう
例 : 手招き、はっきりと口を動かす、笑顔で接する 等
ハンドサインも有効ですが若い頃からのトレーニングが必要なので、老犬になってから覚えさせるのはなかなか大変です。
耳が聴こえないといっても、急に聴こえなくなるわけではなくて徐々に聴力が低下していきます。なので人間が思っている以上に犬は不便に感じていない(慣れていく)という意見もあります。また、物音で起きないのでよく寝れる様になって幸せそうと感じる人もいます。
まずはわんちゃんに過度なストレスを与えない様に、驚かせない様に気を付けるところから始めましょう。若い頃に戻れるわけではありませんので、穏やかな老後を過ごせるように考えてあげてください。