犬の口臭ついて解説~歯磨きについても
わんちゃんの口臭について悩まれている飼い主さんは多いかと思います。口臭の主な原因は口内の乾燥や、歯周病など口の中に疾患がある事により起こります。
犬がハアハアと舌を出している状態をパンティングといいますが、これは体温調整する為に行っています。舌を出すので口の中は乾燥しやすくなり、唾液に粘りが出る事で生臭い匂いを発するので口臭となります。パンティングは夏の暑い時期等ではよく見られますが、体内の水分を体外へ出してしまうので水分が不足しがちになります。ですので十分な水を飲ませて、室内の温度を適切に保つ事が結果的に口臭の予防となります。
口臭の原因として歯周病も挙げられます。これはウェットタイプのフードを食べているわんちゃんに多いです。食べカスが口内に残ったまま放置され、歯石となってしまう事で口臭が発生します。また、歯石が溜まる事で菌が繁殖し、歯茎にまで悪影響を及ぼして最終的には歯茎が溶けてしまいます。また、ウェットフードは水分量が多いので水を飲む量も減り、先に挙げた口内の乾燥にも繋がります。ドライタイプですと噛む回数が多く唾液がたくさん出るので、それによって口内が洗い流される事で菌の繁殖を抑える事が出来ます。
ウェットタイプを食べているわんちゃんは、歯周病予防の為にもこまめな歯磨きをする必要があります。ドライタイプを食べている子でも多少は食べカスがつきますので、油断せずに定期的に歯磨きをおすすめしています。歯磨きの方法ですが、ペットショップで犬用の歯ブラシが売っていますのでそちらを使ってもいいのですが、これから歯磨きを始める場合、まず歯磨き用のガーゼを使ってあげてください。ガーゼを自分の指に巻いて磨いてあげるだけでも効果はありますし、それに慣れてきたら歯ブラシにシフトしてもいいかと思います。頻度としては2日か3日に1回を目安に口臭の予防が期待できます。
ただ注意しなくてはいけないのが、高齢犬や既に歯周病が進んだ子は歯が弱くなっているので、人間の力で歯磨きをすると歯が欠けてしまう事があります。なので力任せにゴシゴシ磨くのではなく、注意深く観察しながら行う様にしましょう。中には歯磨きを嫌がって全く受け付けないわんちゃんもいますが、そういった子には歯磨きガムを噛ませてあげてください。
犬に歯磨きは必要ないという方もいますが、それは野生動物の狼の話です。現代のドッグフードを食べている犬は歯周病にもなりますし、虫歯にもなります。また、口臭がしないからといって油断していると、いつの間にか口から嫌な臭いがしている事もあります。臭いがしてから歯磨きを始めるのではなく、臭いがする前から歯磨きの習慣をつける様にしましょう。